「投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について」という書籍を読んだ。
巷で受け入れられている投資と金融についての誤解を解きながら、正しい投資方法を探っていく内容となっている。本書で取り上げられている誤解は、効率的市場仮説に関するものから、日本国債に関するものまで金融全体を扱ったものとなっている。
内容自体は、他の投資本で何度も出てくるものであり目新しいものはない。しかし、文章は非常に分かりやすく、金融市場の捉え方がどのように変わってきたかを理解する上では有益な本だと思う。
本書の内容から導きだされる金融市場との付き合い方は次のとおりである。まず金融市場はほとんどの場合に効率的であるが、完全に効率的ではない。投資家の収益機会となる非効率性が市場には存在するのだ。そして、その非効率性は、人の心理的なバイアスによって生み出される。人の心理的なバイアスをどう捉えるか、これが投資の成否に影響してくるのである。
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